Chia Obama チア・オバマ

Chia(チア)という商品をご存知だろうか?似たようなものは日本でも見たことがある。素焼きっぽい素材で作られたキャラクターなどの頭などに、チアというカイワレのような草の種が仕込まれていて、湿らせて草が髪の毛のように伸びてくるのを楽しむというもの。テレビコマーシャルで、「チ・チ・チ・チーア」なんていうのがある。この朗らかな商品は、実は知る人ぞ知る80年代から続く息の長い商品なのだ。最初は羊さんに毛(チア)が生えてくるというかわいらしいChia Ramだったのだが、次第にその他の動物や毛のない動物にまで幅を広げた。こういう商品は、コレクターが出てくるものだから、どんどん新しいチアが発売され、アニメの有名キャラや有名人などのチアも発売された。詳しくはウィキペディアChia Petのエントリーで。

最近深夜のテレビを流し見ていたら、「♪チ・チ・チ・チーア、オバーマ!」というのが聞こえてきたので、なにっ!と思ってみたらこれが現れて、脱力笑いが止まらなくなってしまった。商品名はChia Obama Handmade Decorative Planter
というもの。そう、オバマ大統領のチアだ。まず、誰もが思い出すのは、大統領選でいろいろ露出したオバマの若き頃の写真の一つ。

この写真を見た時に、40代後半の人々の多くは懐かしさと痛さを感じてにっこりしたものだ。きっとこれを企画したチア社員にはこの写真のイメージがあったに違いない。とにかく何でもチアにするその商魂に脱帽した。はっきり顔は言って全然似てなくて、髪の毛だけがやたらと印象的なのだが。

それにしても、このライセンスはどうやってとったのだろうか?これは前々から気になっている。というのは、オバマ大統領が就任してから、巷に怪しいオバマ大統領メモラビリアが蔓延しているからだ。オバマの写真をプリントした記念プレート、オバマの顔を刻印したオバマ記念コインなど。どれもテレビなどで、一枚かったらもう一枚タダ!というような、詐欺まがいのメモラビリアばかりなのだ。後で価値が上がるんじゃないかというような淡い期待を持った無知な低所得者層を狙っているのだ。こういう商売は結構さかんで、なんでもメモラビリアにして、アメリカ歴史協会認定付き!とかいいながら荘厳な音楽に乗せたコマーシャルで売る訳なのだが、こういう商品の大統領の肖像権とかはどうなっているのだろうか?チアは別として、ホワイトハウスが詐欺まがいのメモラビリアにライセンスを与えているとは思えないのだが。もしかして大統領は公人で就任中の肖像権はないとかいうトリックがあるのかも。