ブーケもリースもテーブルセンターピースも自分で作った件

結婚式で花を買うのは高いので貧乏学生の意地を見せて自分で作った。生の花のように痛まないし、終わった後は皆さんに持って帰ってもらって期せずして環境に優しいイベントになったのだった。


川崎氏の折り紙の薔薇はこちらの本で習得した。

折り紙夢WORLD 花と動物編
川崎 敏和
朝日出版社
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はっきり言って難しいけれども、一度分かるとだんだん早く折れるようになってくる。毎日バスの中や、夜の居間でちびちびと作って、小さいものと大きいもの全部合わせて100個強作った。たまにいやになったけれどもちびちびの積み重ねで節約になると言い聞かせて耐えたぞ。少し手に違和感を覚えた時もあった。とくにリース用のキャンソン紙は固いのでパワーが必要だった。
リースはクリスマスに使うような緑のふさふさした大きいものをHobby Lobbyの夏の50%オフセールで19ドルで購入した。そして、Afloral.comでシルクフラワーのブーケの在庫処理品を一つ購入し、花と葉っぱの部分を小さなペンチでぱちんぱちんとカットして、折り紙の花と合わせて使った。最後は折り紙の薔薇、シルクフラワーの部品をグルーガンで平たくならないように立体的にリースに貼付けていった。全てDIYで急いで作ったので何回かやけどをした。床に座ってグルーガンを使った時は、足に溶けた接着剤が落ちて生涯残るような痕ができてしまった。ま、知らんよ。折り紙の花だけだとみんな同じような形になってしまうので、シルクフラワーで折り紙の間を埋めるようにすると、より本物らしくなる。ところで、グルーガンというのはこれのこと。

さて、インターネットで折り紙のことを色々調べると、こういう複雑な造形おりがみにはタント紙と呼ばれるキャンソンのミ・タンテ(Mi-Teintes)がよいという意見が多いので、昔学校で水彩画にキャンソン紙を使っていたなぁとか思い出しながら、大判の本物のキャンソンタント紙を一枚買ってがんばって正方形に切って折り紙を折ってみると、かなり固くて袋折りのような時につらい。なので、もう一段階薄い紙がないかとキャンソンの品揃えを調べたら、Ingresというのがあったので、これを安いサイトで購入した。ディスカウントであまり色がそろっていなかったので、4色ぐらいで華やかながら色がブレンドされるように色を選んだ。葉っぱ系はリースの外辺を縁取るように付けた。キャンソン紙は中性紙なので色が長持ちするのでよいと思う。紙を正方形切る作業が大変だった。薔薇の場合、あまりきちんと正方形にならなくてもそれなりの折上がりにはなる。歪んでいた方がかえって自然な感じになったりする。しかし、桜玉の場合は、より正確に紙を切った方が作りやすいし、きれいに仕上がる。

おなじみの桜玉は、桜玉キットの折り紙を大量に買うよりも、同じ素材のオーロラ折り紙をいくつか買って自分で長方形に切った方が安くなるのでそうした。オーロラ折り紙15cm四方と同じ大きさのパール折り紙(和のパターン)買って、それぞれ6等分した。桜玉は一個30ピースの長方形折り紙を使用する。なので、5枚から6ピース作ると5枚の15cm折り紙で一個できる計算になる。和紙の方は滑りがあまりよくないので組み立てる時に少し苦労したが、差し込むところを少し折り曲げるという邪道な方法で切り抜けることができた。長方形の形は長目なほうが組み立てるのが簡単だけれども、あまり長い長方形にすると、隙間が大きくなってしまう。桜玉キットとして売られている折り紙はその辺のバランスがちょうど良い。これは新郎新婦のテーブル飾り用に作ったのだけれども、宴の途中で分解して、一つ一つ参加者に配ることにしたら喜んでもらうことができた。こちらも紙を切るのがかなりの手間だった。ねこも手伝ってくれた

ブーケは、インターネットで色々画像を見て学んだ。一応、生花のフラワー・アレンジメントの本にも目を通した。基本的なことを知ることができてためになった。写真が豊富で、ワイヤーやテープの種類、使い方など、入門者には参考になる。簡単な贈り物のフラワーアレンジメントとかなら自分で作れそうだ。

シルクフラワーでちょっと作る程度なら、インターネットの画像からアイデアをいただくのがよい。なかなか斬新な色使いのものがあって勉強になる。さて、ブーケのネタもやはり前出のAfloral.comで購入した。安くなっている中型のブーケを濃い色と薄い色の2セット購入し、バランスよく混ぜた。大げさなブーケではなく、手で握って作るようなブーケをを作ったのでほんの20分ぐらいでできてしまった。フラワーテープとワイヤーを駆使してまとめ、リボンを巻いて持ち手を作った。あとはMichaelsで買ったクリスタルのアクセサリー(9ドルぐらい)をリボンの結び目の所につけた。リボンを長くしたり、ガーゼリボンとサテンのリボンを重ねて使う技は、インターネットで見つけた写真で学んだ。リボンは調べてみると色々なディスカウントサイトがある。両面光沢のサテンは高くつくので、片面光沢のサテンリボン(もちろん化繊)にした。リールでリボンを買って、ブーケとテーブル飾りに使ったけれどもまだたくさん残っている。このリールは10ドル以下だったと思う。ブーケの花の間に小さなリボンを散らすというのもインターネットで発見したアイデアだった。方法はよく分からなかったので、フラワーアレンジメント用のワイヤーにバールのビーズを通して、細い幅のリボンを捻って留めた。そのワイヤーをブーケと一緒にまとめたのだった。その他、ブートニアを計8個作った。これはブーケを作ったのと同じシルクフラワーを使って、フラワーアレンジメントの本を見ながら見よう見まねで作ったけれども結構簡単だった。ブートニアは一つ一つリボンで巻いたのでブーケよりも長い時間がかかったように思う。あと、花が足りなくなって、またHobby Lobbyに行って似たような色の花を2輪ほど買ったりもした。
シルクフラワーって安っぽく見えるのではないかと心配していたのだけれども、意外に本物のように見えて、虫まで飛んできたりして驚いてしまった。シルクフラワーのブーケは前もって作れるし、頑丈で、安上がりだし、簡単なので、自分で作ることをお勧めする。


そして、テーブル飾り(センターピース)は、また折り紙の薔薇を大量に作って、小型の提灯(白)にお得意のグルーガンで貼付けて、球のような形にまとめた。当然またやけどをした。たいしたことはないけど。工夫したところは、LEDのバッテリー式のフリッカライトを購入して、その提灯の中に配置したことだ。なので、薔薇の玉の中にろうそくの光が揺らいでいるような感じにすることができた。これにはいかに安く効果的に作るかと何時間もいろいろ知恵を絞った。LEDのライトはSaveOnCraftで購入。提灯はどこで買ったか忘れたけれども、同じようなものがいろいろなサイトで売られている。自分が買ったのは、豆電球付き(使わなかった)で10個セットだったと思う。大体10ドルぐらいで購入できる。


LEDランプの紐をサテンのリボンに結びつけて、提灯を支えるワイヤーに引っ掛けることで、ランプを提灯の中に吊るすことができた。LEDランプにはオン/オフスイッチがついているので、使わないときはリボンをつまんでランプを引き出し、スイッチをオフにすることができるのだ。これは便利。最近結婚式に来た友人宅を訪れたところ、居間のテーブルの上にこの薔薇の玉がきちんと飾ってあって、「あぁ、がんばって作ってよかったなぁ」と思ったのだった。

提灯の方の薔薇は、リースの薔薇よりも小さい。提灯の方は15cm四方のトーヨータント折り紙の赤セットと黄セットを使った。この折り紙セットは、入っている全ての色を使うと、自然な色の取り合わせになって美しい。こういう色の組み合わせ方はアメリカではあまり見ない。

この提灯を全部で6個作った。だいたい赤系と黄系の提灯が半分半分というバランスだった。難しいところは、バランスよく貼付けるところだ。予行練習とかをやらないでいきなり急いでつけていったので、少しアンバランスなところができたけれども、いざ出来上がってみるとそれほど気にならなかった。あまり密集させると提灯の透けが悪くなるし、かといって、すかすかになると間が抜けてしまう。難しいところだ。このタント折り紙は残念ながら本当のキャンソン紙ではないようだ。紙はキャンソン紙に比べるとかなり薄いし、中性紙ではない。ある程度強度があるけれども折りやすくていいのだけれども、色があせてしまうと思うと残念だ。

TiVoを使って2年ぐらい。

スマートTVは日本では生まれないという池田信夫氏の記事を読んで、ほんとそうだよなと思った。

 テレビ番組をネット配信するサービス「まねきTV」が著作権を侵害しているとして、NHKと在京民放5社の起こしていた訴訟について最高裁は18日、著作権侵害にはあたらないとした一審、二審の判決を破棄し、審理を知財高裁に差し戻す判決を下した。

アメリカでは地上派が届かないところが結構あるので、ケーブルテレビや衛星テレビが基本だ。ケーブル会社や衛星テレビ会社が提供するチューナーは大体ハードディスクと一体になっているDVR(デジタルビデオレコーダー)と呼ばれるもので、中のソフトがその会社の仕様になっている。DVRのレンタル料がケーブル会社などのかなりの収入になっているのだけれども、使い勝手はだめなものが多い。番組検索はタイトルを頭から入力しなければならないとか(名前をきちんと覚えてないから検索したいことがほとんど)、インターネットとの接続やホームサーバーとの接続が制限されていたりする。しかも結構フリーズしたりする。
ということでTiVoを使い始めた。1999年に売り出されたTiVoはケーブルテレビや衛星テレビ会社ではない会社が作っているDVRで、番組のスケジュールや録画、インターネットからの録画予約、録画した番組をパソコンで見たりとか、テレビ専用のサーバーみたいな感覚で使うことができる。ケーブル会社などにありがちな制限がないのが魅力だ。第2世代TiVoから使い始めたが、このたびプレミアにアップグレードした。

プレミアだとHDで40時間録画できる。うちのように貧乏学生で10年前のブラウン管のテレビを使用している世帯はまずハードディスクがいっぱいになることはない。デジタルチャンネルやHDも見れるのだけれども、うちの近所のケーブルテレビ会社は寡占状態なので、ビデオの暗号解除カードをもらうのに月11ドルも払わなければならない。ぼったくりもいいところだ。カードは無料というところもあるというのに。なので、いわゆるベーシックケーブルチャンネルをアナログでTiVoしているというわけ。Amazonオンデマンド、Netflix、Blockbusterから映画やテレビはダウンロードできるし、HDだってもちろんダウンロードできるのだから、ケーブル会社に無駄金を払う必要もない。番組の検索をするときは、テレビ番組とオンデマンドからキーワードなどで横断検索できるのもよい。

TiVoではYouTubeやVideo Podcastもシームレスで普通のテレビ録画と同じ感覚で観ることがき、テレビとインターネットの差があまり感じられない。音楽もPandoraやRhapsodyが直接使える。ホームサーバーを自分で追加することもできるし、パソコンの音楽、写真、動画をTiVoと共有してテレビで見ることもできる。TiVoで録画したものをパソコンから見ることができるというのもいい。Macの場合はToastを買わなければならない模様なのでもう少し貯金してから試してみることにする。アメリカに来た時に日本にロケーションフリーを設置していたのが虚しい努力のように感じられてくる。

という訳で、アメリカのスマートTVの登場にはTiVoという放送業界以外の会社による商売の10年以上に渡る成功が背景にあり、その懐は深いのだった。っていうか、ケーブルテレビや衛星テレビ会社のぼったくりにはみんなうんざりしてるんだよね。それが一番の動機に違いない。

テレビはインターネットがなぜ嫌いなのか
吉野 次郎
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ウィキリークス以外の機密情報サイト

VOAで機密情報に関するウィキリークス以外のサイトが三つ紹介されていました。

Secrecy News
http://www.fas.org/blog/secrecy/
機密情報公開というよりも、一般メディアであまり取り上げられないけれども重要な政府関連の情報をブログ/コラム形式で取り上げているという感じです。整理されているし、執筆者が責任を持って書いていて読みやすいです。書いている人の立場や趣旨を読み取ることができます。

Cryptome
http://cryptome.org/
ウィキリークスに近い感じですが、もう少し雑多にファイルが羅列されている感じです。生情報的なファイルもあれば、どこか他のサイトへのリンクもあり、見ていると結構疲れます。情報サーフィンみたいなことが好きな人には向いているかもしれません。25ドル寄付すれば1996年6月からのアーカイブDVDをもらえるというようなことがトップページに書いてあります。寄付先は
John Young
251 West 89th Street
New York, NY 10024
となっていますが、私書箱でないのが気になります。ストリートビューで見てみたら、普通のアパートメントのようですね。月5500ドルなんていう情報まで出てきてしまいました。隠れもせずに個人で堂々と収集情報を公開している模様です。こういうのは隠れたりするよりFBIからおおっぴらに目を付けられたり訴えられたりするほうが却って安全だったりもしますよね。

どうもこのジョン・ヤングという人は建築家らしいです。
http://jya.com/bib.htm
http://wiredvision.jp/archives/200007/2000072401.html

Danger Room
http://www.wired.com/dangerroom/
これは日本でもよく知られているWIREDのサイトの中にあるものです。これはどちらかというと政府関連のニュースといった感じで、深刻さはあまりありませんが、最初のものと同じように筆者が責任を持って書いている記事なので読みやすいです。

アメリカ通な上司がいる会社

日本の会社ではたまにアメリカ通を自認する上司がいたりする。何回かアメリカに出張したとかで、アメリカの作法をしっとるから文化人なんだぜみたいな意識を持っている。回りの人も、「あの人はよく知ってるからね」なんとか言いながら感心しながら話を聞いているふりをしたりするのだ。アメリカに何かコンプレックスやあこがれを持っていることが多いけれども、そうなのかと聞いてみると、アメリカなんて結局たいしたことないし、日本が一番だというようなことを言う。やっぱり何やら特別な感情を持っているのだ。

さて、そういう人たちと出張なんかしたらもう大変だ。君はチップの払い方がなってないとか、アメリカではこうなのだとか、アメリカでは○○と発音するのだとか、自分の描くアメリカ像に浸って細かいことについて自分自身も回りも支配しようとするのだからうっとうしいこと限りない。よく聞いてみると、そういうアメリカ通情報は日本の本や雑誌、仲間のアメリカ通日本人知人から聞いたことばかりなようだ。アメリカ人は誰もがチップを素早く計算できて、必ずチップが15%以上になるように払うといってはばからなかった時には自分はあぜんとしてしまったが、上司なので逆らうこともできずに聞き流すことにしたのを覚えている。おまけに、日本人がチップを15%以下に払ったり、カードで割り勘にして清算の手間を多くするのは恥ずかしいなんていうことさえも言ったりする。困るのは、そういうことを言う人が日本の会社には結構いるというところだ。

アメリカのレストランで仕事の関係者らと食事した時に自分が清算することになった時、チップが小計の15%ぐらいになるようにして総合計が切りのよい数字になるように丸めて書いたところ、レシートをチェックされて、これでは14.5%ぐらいではないか。一体お前はどのように計算したのだ。なってないというような注意をされた。一体アメリカ人の誰がそんなに細かく計算するだろうか。大体税金を二倍してみたり、自分で適当に○ドルぐらいかなという設定をするぐらいだ。そうやって概算する時だって、とっさに計算する訳でなくて、好きなだけ時間をとればよいのだ。当然お金をあまり持ってなかったらチップをケチるだろうし、いいサービスだと思ったら少し増やしたりするだろう。アメリカ人だってカードで割り勘にするし、そんなのは他の人がどうこう言うことではない。カードの割り勘ができないウェイターなんて失格だ。

日本の会社ではそういう訳の分からないストレスが多かったなぁと最近しみじみと思い起こすことがある。アメリカに長くいればいるほど、そういう細かいアメリカうんちくがいかに現実から乖離しているものかということを強く感じるようになってくるが、日本では一体誰がそういう適当なことを最初に言い始めたのだろうかと不思議に思ったりもしている。

ところで、昔から日本でよく聞く話に、日本人はエレベーターの閉ボタンを押すけどアメリカ人は押さない(だから恥ずかしいというのがいつもつきまとっている)というのがある。確かに日本人は閉ボタンをよく押すけれども、それは自分が急いでいるのと同時に、エレベーター内の他の人の待ち時間をも少なくしようという、効率と公共利益を追求する精神によるものだ。アメリカ人が閉ボタンを押さないで待っているのは寛大な印なのだという理解は正確ではない。実は、アメリカのエレベーターでよくあるのが、行き先の階のボタンを押すと、扉が閉まり始めるという設定だ。なので、閉ボタンを押す必要がなかったりする。だから、エレベーターに乗ってすぐに行き先のボタンを押してしまうと、まだ人が乗ってきている途中なのに扉が閉まり始めてしまい慌てて開ボタンを押さなければならなかったりする。そして、アメリカ人が閉ボタンを押さないという認識もあまり正しくない。あまり長く扉が開いている時は間が悪くなって閉ボタンを押す人がいるし、閉ボタンの代わりに自分の行き先階のボタンをもう一回押す人は結構多い。閉ボタンよりも押しやすいところにあって見つけやすいからだ。

こういう話はきっと、国と国との境がもっと厚くて一人の発言がもっと意味を持っていた時代に誰かから口づてで広まったに違いない。

意外とこういう本が出所だったりして。。。

日本人が誤解しやすい英語生活マナーブック―Keeping It Smooth (対訳ニッポン双書)
ジェームス・M. バーダマン
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